「αだけどαが好き…」
こんな特異体質まであるというワケアリな有馬が主人公の「有馬さんはオメガになりたい」は、BL好きの中では特に話題となっているようですね。
そこで今回は「有馬さんはオメガになりたい」のネタバレと、作品の魅力にまで迫っていきたいと思います!
「有馬さんはオメガになりたい」のネタバレ
「αとやりたい」有能でイケメン、高スペックなα・二条有馬。
彼は好きになるのは、ずっとαだけです。
番うことも結婚も出来ない相手と割り切り、Ωに扮してデリヘルでセックスを楽しむ人生。
予約が入り、期待に胸膨らませたものの客にドタキャンされ、偶然会った好みど真ん中のαに誘われた有馬。
αとして抱かれ、最高の一夜を明かしたが、相手の男は、名前も連絡先も知れぬままです。
まさかその夜、自分のお腹に命が宿るとは予想もしませんでした。
3年後、ようやく見つけた男・泉光希に息子の存在を告げると、不安を裏切り、好意的な態度を見せる泉。
「俺ずっと覚えてたよ。あの夜のこと」――
Ωではない自分の体に自信が持てない有馬と、そんな有馬に寄り添う泉の、新しい家族の物語です。
作品の魅力と推しポイント
どれだけ言葉を尽くされても、態度で示されても、生まれ持ったものに対するコンプレックスは根強く、頑なな心を溶かすのは難しいです。
その悩みが人に理解されにくいものだと、その難解さは増していきます。
主人公の有馬は、人がうらやむ高スペックなαだが、αにしか惹かれません。
α性のまま物事を享受すれば生きやすい人生を、有馬の心は受け入れられません。
子どもを授かったのは奇跡のような転機だったが、αであることは変わりません。
泉と番うことはできない現実に、Ωへの憧憬は抑えきれず、葛藤する有馬。
Ωでない自分が愛されることを、信じられないでいる。こんな体でごめん、と謝る姿が切ないです。
コンプレックスに固執すると、周りの優しさには気づきにくいものです。
この作品においては、泉や有馬の両親の気遣いや愛情がそれにあたります。
息子の存在を通して、有馬を取り巻く優しい環境が見えてきます。
人は一面だけではありません。性だけで決まりません。
プライドが高そうなのに意外と素直で、色っぽい。
そんな有馬に惹かれ、「αでもΩでも関係なく」好きな人が自分の子どもを産んでくれたと喜び、幸せだという泉。
自分を取り巻く優しい世界で、愛してくれる人々の気持ちに触れ、ありのままの自分を好きになっていく有馬の姿に、ホッと温かな気持ちになる作品です。
まとめ:「有馬さんはオメガになりたい」はこんな人におすすめ!
- バース性に悩む主人公のお話が読みたい人
- オメガバースの世界設定が好きな人
- α×αだが、子どもが生まれる特殊設定も好物の範疇の人
- 主人公を取り巻く設定は優しめ、が好きな人
- 愛らしい子どもの笑顔に癒されたい人
- イケメン×イケメンの組み合わせ好きな人
- 高スペックな頼れる大人の男に愛される主人公が見たい人主人公の抱えるコンプレックスが次第に溶かされ、自分を受け入れていくハッピーエンドが読みたい人
少しでも気になった人は、読んでみてはいかがでしょうか?